顕微鏡の基礎

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5. 顕微鏡の周辺装置 accessories

5. 4 顕微測光装置

図5-4 顕微測光装置

顕微測光法microphotometryは、細胞が発する蛍光や透過率を測定することにより、DNA・RNA・蛋白の定量、Ca++ 等のイオン濃度などの測光解析に用いられます。かつては顕微測光装置は大型の専用機でしたが、現在は通常の顕微鏡に組込み可能なモジュールとなっています。その構成は、高感度フォトマルチプライヤとそのコントローラ、微小測光部位を限定する数種類のピンホールを内蔵した測光ユニット、測光部位を視野内で確認する測光鏡筒(または測光ファインダ)から成り立っています(図5-4)。

またCa++ 濃度測定用として高速励起切換えユニットやダイクロイックミラーユニット等もあります。さらに分光測光のためのモノクロメータ、二次元分布測光のためのオートスキャニングユニットが組合わせできるものも用意されています。測定データは、コンピュータにより各種統計処理、画像処理、経時変化解析などが行われ、モニタに表示されます。